「日本の奈良を世界のNARAへ」株式会社NaraDeWaのビジョン

奈良のヒト

=日本の奈良を世界のNARAへ= 奈良の素敵な人・土地・文化を世界中の人に知ってもらいたい。そんなミッションを携えて株式会社NaraDeWaを立ち上げた奥村政哉さんが今回のゲスト。奥村さんの現在の活動とその根底にあるマインド、及び、今後の活動についてお聞きしました。

生い立ちとモチベーション

まずは、奥村さんの略歴を見てみましょう。

・奈良県橿原市で生まれ育つ
・大学時代は京都でひとり暮らし
・大学を1年間休学し、世界一周旅行に行く
・東京で電鉄系の会社に総合職として入社
・コンサルファームに転職
・仕事と並行しながら奈良のイベントも開催
・コンサルティングファームを退社、
 奈良に戻り株式会社NaraDeWaを立ち上げる ※今ここ

奥村さんが奈良にまつわる活動を始めた大きなきっかけは、大学時代の世界一周旅行。バックパックを背負いながら世界中の人々と会う中で、「奈良は知らない」「奈良ってどこ?」と聞かれ、自分が生まれ育った奈良が知られていないことを肌で感じて悔しい思いになったそう。生まれ育った奈良を世界中の人にもっと知ってもらいたい。そこが奥村さんのモチベーションの根源に。

Cafe FLUKEの「植木鉢パフェ」※かわいい

・・・ここでいきなり横道にそれますが、今回の取材は奈良の東向き商店街にあるFLUKEというカフェで行いました。男2人でスイーツを食べながら雑談していたのですが、奈良で活動する人って二つのタイプがあるかもしれないね、と話をしていました。

・「奈良のココを伝えたい・守りたい」という想いのある人
・「慣れ親しんだ奈良が好き、何か貢献したい」という郷土愛を持つ人

もちろんどちらが優れているということもないですが、他府県から奈良に移住された方は前者の方が多く、奈良にずっと住んでいた人には後者の人が多い、そんな印象かなぁと。そして、サトタケも奥村さんも後者の人間。

後者の人間はテーマに縛られない強みはあるけれど、コンテンツの力は弱い。だから、前者の「奈良のココを伝えたい」という想いのある人と一緒に進めて行かなければ、というところにサトタケもなるほどと同意。

奈良の強み

奥村さんに「奈良を食べ物にたとえると何になる?」という質問を投げかけてみました。彼の答えは「白米」。

白米は昔から日本にあって、その姿かたちのままで食べ続けられているもの。その上に乗せるものによって、または、調理や組み合わせによっていろいろな料理に変化する。奈良の可能性を探っていきたい。奈良には発見の余地があるから、今は「これが魅力だ」と決めつけたくない。

同時に、(奈良にたくさんの素敵なモノ・コトがあることは分かっていながらも)世界中のどこと比べても奈良のここが一番と思えるところはまだ見えていない。そんな強みが見えたら、そこに全てのリソースを割くだろう。奈良県内で比較して相対的に魅力的なものではなく、他府県や世界と比べて絶対的に魅力的なものを見つけていきたい。

冷静に考えると、奈良は大阪や京都に比べて知名度はなく、かつ、そちらのほうが観光資源も魅力的に映り、実際そうなんだろうと思う。それを見返してやろうというのが、今の原動力になっている。

・・・という感じに奈良の現段階での強みについて語っていただきました。

直近では、奥村さんは、ならまちの夜を楽しむ「ならまち遊歩」にアンバサダーとして参加、奈良のシールを作る「奈ラベル」を企画、その他、奈良にまつわる様々な活動の企画実行に力を注いでいらっしゃいます。

画像はならまち遊歩のTwitterより

そこには、「ありのままの奈良だけでは世界に発信するには足りない、だから、奈良の観光資源を積極的に創っていこう」という意図があるんだろうなと、サトタケは思った次第です。

誰と協力していきたいか

奈良を盛り上げるために協力して欲しい人としては、純粋に「自分は奈良のこれを愛している、そのことをみんなに知ってもらいたい」というオタク気質な人と組んだほうが良いと思っているとのこと。

例えば、シルクロードがすごい好きで、シルクロードの視点で奈良を語る人がいる。その切り口は、その人しか持っていない。または、吉野で山伏として修験道の修行をしている女性がいる。その人はゲストハウスも経営しており、お話もとても面白い。

そいういう尖った人と組んでいきたい、そう奥村さんは語っていました。

ロードマップとビジネスモデル

株式会社NaraDeWaの収益は、現在のところ、前職から続くコンサルティング業務がメイン。

今年度中に多言語メディアを立ち上げて、海外に奈良の魅力を届けていく。コンテンツは仲間や賛同者を増やしながら創っていったり、既存のコンテンツを翻訳して海外に届けることもスコープに。

奥村さんとしては、奈良が世界に届いていることは、それがお金になっていることとセット。奈良をテーマにビジネスが成り立っている状態が、奈良が盛り上がっている状態。その世界を目指していきたいという。

例えば、東京日本橋にある「奈良まほろば館」に出店している企業。それら企業の海外展開支援もビジネスとしてあり得る。彼らの「奈良県外に自分たちの商品を発信したい」というエネルギーを海外にも届けてあげたい、そのように奥村さんは語っていました。

サトタケは「編集奈良」をはじめ、奈良で活動している方々の集まりにしばしば参加するのですが、奥村さんともよく顔を合わせます。彼は、地道に人付き合いも大切にしながら、新しい取り組みも多く手掛ける心ある活動家。今後もいろいろ関わりながら、また、彼に学びながら、一緒に奈良を盛り上げて行ければと思う次第です。

【CHANGE the NARA】#1若手実業家 〜奥村政哉はなにを見てなにを感じたか〜
奈良県YouTuber「旅ってこんなもんTV」より
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